私たちの身の回りには、
普段何気なく使っている物から、絵画に至るまで様々な色が溢れています。
私たち大日本塗料が「色」のプロフェッショナルとして
「色」についての色々なお話をご紹介いたします。
9 「漆」の渡来に新たな説
漆は日本・中国のアジア圏で古くから伝わってきた塗料のひとつです。
20世紀まで、その源流は中国にあるとされてきました。
しかし、北海道「垣ノ島」でのある発見により、いったい漆がどこからやってきてどう発展していったのか、という問題が再浮上してきたのです・・!

「まさか、何かの間違いではないか?!」
北海道・南茅部町埋蔵文化財調査室の阿部千春室長は アメリカ研究機関から届いた調査報告に驚きを隠せませんでした。

4年半前、2000年8月、北海道は垣ノ島(かきのしま)B遺跡で出土した漆製品。

その年代測定結果には、「約9000年前」という数字が記されていたからです!
9000年前というと、ちょうど縄文時代・草創期〜早期。
(・・・その前、となると時代区分としては旧石器時代ですから、 なんとな〜く想像がつくでしょうか・・・?)

それまで、世界最古とされていた中国浙江省の河姆渡(かぼと)遺跡の漆製品は約7000〜6400年前。今回の放射性炭素分析による測定結果は、それよりもさらに 2000年以上も古い・・・。
また、ここで出土された漆製品は、製品としての完成度が高く、発展段階としては ある程度進んでいて、漆が使われだしたのは9000年前よりも古く、もしかしたら1万年前ごろからではないか?とも考えられるそう。

しかし!その後、この漆器は数奇な運命を辿ることに。。。
なんと、その約2年半後、保管事務所の火事によってその大半を焼失してしまったというのです。焼失した漆の副葬品のうちのわずか一点が一部焼け残り、修復。
さらに研究作業が続けられているそうです。

果たして漆文化は中国から渡来したのか、日本独自のものなのか−。
ウルシノキが北海道に自生していないことや、7000年前と9000年前をつなぐ歴史の遺物が世界でまだ発見されていないことなどから日本・中国が協力し、解明に向けて研究を続けています。


漆膜の耐久性は9000年も耐えられるほどにとても高い。
ただしこれは、室内、地中など紫外線の当たらない場所に保存された場合。
太陽光などの紫外線により強靭な漆の塗膜は破壊され、風化するが、 自然に還る、人にうれしい、環境にやさしい塗料。
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